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長野県品質工学研究会の活動報告(2021年4月&5月) [長野県品質工学研究会の活動報告(転載)]

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長野県品質工学研究会
 2021年4月15日(木)に2020年度の臨時研究会を長野県工業技術総合センター精密・電子・航空技術部門(長野県岡谷市)およびオンライン(Webex)にて同時開催した。(会場参加者:4名+事務局2名、オンライン参加者:6名)
以下に示す2つの事例発表についてディスカッションした。
【事例発表】
1.「制御因子間の交互作用について(我々は何故「制御因子間の交互作用の大小」を根拠とした説明を信じてしまったのか?)」 ((有)増田技術事務所 増田雪也)
関西品質工学研究会の芝野氏の講演をきっかけに、交互作用について研究会で議論することになった。その叩き台として、増田が資料を作成し、ディスカッションした。制御因子間の交互作用とは何か?なぜ交互作用が大きいと悪なのか?本当に悪なのか?を議論した。ノイズの話と制御因子のスケールアップの話を別々に考えることで、品質工学における上流と下流の考え方の真相が見えてきた。スケールアップするのではなく、スケールインすることで、テストピースの結果を実機に反映できることが分かってきた。また、「テストピース」という言葉の定義を明確にしないと、誤解を生じさせることになるので、これも気を付けなければならない。
2.「相談:T法で交互作用の検証ができるのか?」 (日置電機(株) 兒玉光)
従来、品質工学では直交実験の結果から要因効果図を作成し、再現実験をおこなったうえで利得の確認をおこなう。
その際に、利得が再現せずに最適解をあきらめるようなケースでは、実際に行った実験結果以外の最適解の探索を断念することになる。
一方、重回帰分析等の分野においては、比較的簡単に交互作用を検出する工夫が行われている。
今回以下の提案をおこない、意見をいただいた。
①T法においても交互作用項を設けて交互作用の検出ができないか?
②①が可能である場合、直交実験結果をT法で解析することで、
交互作用項を含めた要因効果図を作成することができないか?


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