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品質工学はバラツキを小さくする道具ではありません!? [【その他の品質工学関連】]

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品質工学ワンポイントアドバイス
「品質工学はバラツキを小さくする道具ではありません!?」

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品質工学はバラツキを小さくする道具でしょうか?

ライフル銃が2つ(A、B)あります。
20発撃ってみました。
どちらのライフル銃が優秀でしょうか?

品質工学の説明で、よくありそうな話です。

このお話、間違ってはいませんが、誤解を生む説明なのです。
なぜなら、こういう説明を聞くと、『品質工学は、繰り返しのバラツキを小さくする道具だ!』と間違った解釈をされてしまう可能性があるからです。

では、どういう説明をしたら誤解を生まないのでしょうか。
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誤解を生まない説明です。

ポイントは、必ずノイズ(誤差因子)を明示して説明することです。

例えば、「風向き」というノイズがあったとして、それを明示してこのようにライフル銃AとBの違いを説明するのです。
すると、
『ライフル銃Bの方が「風向き」というノイズに強い』
ということを理解してもらえます。
つまり、
『品質工学は、ノイズ(この場合は風向き)に強くする道具だ』と正しく理解してもらうことができます。
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続いて、様々なノイズが複合した状態を見てみましょう。
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例えば、ノイズ「風向き」、ノイズ「湿度」、ノイズ「X」という様々なノイズがあったとします。
各ノイズの効き方(どちらにずれるか)も様々です。
これらのノイズが複合すると、最初に紹介した「繰り返しのバラツキ」のような感じになります。
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ということで、(複合したノイズとしては)間違ってはいないのですが、(繰り返しのバラツキに見えてしまうという)誤解を生むのです。
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ノイズを明示して、誤解されないような説明をしましょう。
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同様に、入力と出力の説明だと、このような説明になります。
条件Aと条件Bの比較のグラフ、品質工学関連の本でよく見かけます。
しかし、前述したように、このような説明は誤解を生みます。
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誤解を生まない説明です。
必ずノイズ(誤差因子)を明示して説明しましょう。
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まとめです。

【品質工学は(繰り返しの)バラツキを小さくする道具】ではなく、
【品質工学はノイズに強くする道具】である。

結果的に、
【(複合したノイズによる)バラツキが小さく見える】
です。

適切な説明で品質工学ファンを増やしましょう。
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