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【No.5 体験実習セミナー】 [シリーズ「品質工学シミュレータの紹介」]

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「品質工学シミュレータ」を用いた体験実習セミナーについて述べます。


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セミナーの位置づけについて述べます。
「品質工学シミュレータ」を用いた「体験実習セミナー」は、「初心者セミナー」の後に実施します。
その後、「個別相談会」を開催します。


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「品質工学シミュレータ」を用いた「体験実習セミナー」において、受講者に提示される開発目標は、次のようなものです。
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 『現状よりも、高性能で、低コストなポンプを、短期間で開発せよ』
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つまり、受講者に対して
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 ・性能
 ・コスト(製品)
 ・コスト(開発費)
 ・開発期間
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についての目標が、提示されます。


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電動ポンプの設計条件は、表の中から最適な組合せを選ぶことになります。
これらの組合せを総当たりで実験しようとすると、2^1×3^7=4374通りの組合せになります。
しかし、L18直交表を使えば、たった「18通り」の組合せで実験ができます。


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『性能』については、次のような目標が提示されます。
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 『水温の変化に影響を受けにくいポンプを開発せよ』
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水温が5℃から35℃まで変化したとしても、電動ポンプの吐出量を±10%以内に抑えるということです。
具体的な目標値は、
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 ・回転スピード200rpmの時、吐出量3000L/min ±300L/min
 ・回転スピード400rpmの時、吐出量6000L/min ±600L/min
 ・回転スピード600rpmの時、吐出量9000L/min ±900L/min
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というように指示されます。


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『製品のコスト』については、次のような目標が提示されています。
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 『製品のコストは、、36,500円以下とする』
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各設計条件の水準には、それぞれコストが記されています。
例えば、
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 「羽の材質」が【アルミ】の時は8000円、【鉄】の時は5000円
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というように決められています。
現状条件の電動ポンプは、▽印の組合せとなります。
この時の製品のコストは、40,200円になります。
これを36,500円以下にすることが目標です。


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『開発コスト』については、次のような目標が提示されています。
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 『開発費は、850万円以下とすること』
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シミュレーション1回につき、5万円の開発費がかかることになっています。
目標の開発費は、850万円以下ですから、シミュレーション回数を「170回以下」に抑えないといけない計算になります。


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『開発期間』については、次のような目標が提示されます。
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 『開発期間は、延べ17日間以内とする』
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シミュレーションは、1回につき1時間かかるものとします。
また、1日のシミュレーション回数は、10回が限度とされています。
「17日間以内」ということは、つまり、「170回以下で開発せよ」ということになります。


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「開発目標の提示」の後、受講者には、L18直交表に割り付けたシミュレーション実験を行ってもらいます。
実際のシミュレーション実習に要する時間は、約1時間です。

L18直交表実験の結果を、表に示します。
このように、108回のシミュレーションを行います。


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確認実験の結果を述べます。
左の図が、最適条件での結果です。
右の図は、比較条件での結果です。
最適条件の方が、ノイズ「水温」の影響を受けにくい(ノイズに強い)ことがわかります。


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利得の再現性について述べます。
SN比の推定値【11.42db】に対して、確認値【12.17db】となり、SN比の「利得の再現性」は良好といえます。
感度の推定値【2.10db】に対して、確認値【2.09db】となり、感度の「利得の再現性」も良好といえます。


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【No.5 体験実習セミナー】→【No.6 感度について】

【目次はこちら】>> go

■後記(2019.6.10)品質工学シミュレータを無償配付します。

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