【No.6 感度について】 [シリーズ「品質工学シミュレータの紹介」]
L18直交表実験を終えた後の「最適条件」をグラフにプロットしてみます。
すると、水温の変化による影響は、確かに小さいのですが、全体的に吐出量が多いことがわかります。
そこで、この多めの吐出量を下げるために、「感度の調整」を行います。
感度を調整する方法について述べます。
要因効果図を見て、「SN比が同じレベル」で「感度が変化している」ような「制御因子」を探します。
SN比は同じレベルですから、どの水準を選んでも「ノイズに対する強さ」は変わりません。
ここから、感度が下がるような水準を選べば、吐出量が下がることになります。
このようにすれば、「ノイズに対する強さ」を犠牲にすることなく、「感度の調整」ができます。
つまり、このような制御因子を探すことになります。
実際に「SN比が同じレベル」で「感度が下がる」ような制御因子を探してみます。
すると、制御因子Eに対して、L18直交表実験後の最適条件【E2】→【E3】へ変更することにより、SN比はそのままで、感度のみを下げることができます。
「感度の調整」を行った後、新たに求めたこの「感度を考慮した最適条件」で、シミュレーションをしてみます。
その結果をグラフにプロットします。
すると、吐出量が下がり、「要求スペック」を満たしていることがわかります。
これで「感度の調整」は終了です。
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■後記(2019.6.10)品質工学シミュレータを無償配付します。
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