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不適切なQ&Aが品質工学を難解にさせる [【その他の品質工学関連】]

2018年4月8日
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不適切なQ&Aが品質工学を難解にさせる
(目的特性と基本機能は何が違うのか?)

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品質工学会誌( 品質工学会誌,Vol.12,No.5,pp13)の田口玄一,「目的機能と基本機能(2)」のQ&Aより引用です。
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Q2-8 2.3節の目的特性では交互作用が起こるというのは理解できても、それでは基本機能ではなぜ起こらないのかということへの疑問が残るが、これに対してはどのように考えるのか。
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上記の質問は、とても興味深い内容です。
質問者は、過去に他者から同様な質問を受けたことがあり、答えに窮した経験があるのかもしれません。

これに対する回答は以下の通り。
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"A2-8 交互作用があるかないかは不明である。そのチェックが直交表である。最適条件に対する利得の再現性でチェックする。もちろん信号については十分な範囲、ノイズについては重要なものをとり上げてSN比を改善したあとで理想機能に近づけるチューニングをする。"
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残念ですが、全く意味不明な回答です。

※私の能力が低いため、能力を超えた回答に理解が追いつかないのかもしれません。
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なぜこのような回答になるのでしょうか?
以下の2つが考えられます。
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・質問の意図を理解できていない
・根拠に乏しい主張(目的機能よりも基本機能の方が交互作用が小さい)なので、回答することができない
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いずれにせよ、大変残念な回答です。
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Q&A( 品質工学会誌,Vol.12,No.5,pp13)の質問は、とても良い質問(Q)です。

しかし、それに対する回答は、大変残念な回答(A)でした。

品質工学が普及しない原因は、こんなところにもありそうです。

質問にはしっかりと答えることで、品質工学が広く普及できれば嬉しいです。

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