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品質工学における間違った考え方が、長年、技術者を苦しめてきた [【品質工学ハック】]

2018年3月25日
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品質工学における間違った考え方が、長年、技術者を苦しめてきた
(誰かの言葉ではなく、自分の言葉で品質工学を説明しよう)

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間違った考え方とは、「交互作用が大きいとシステムが不安定」です。
※間違っている3つの理由(わけ)

品質工学会誌(芝野広志,「品質工学をいかに理解したか」品質工学会誌,Vol.10,Special issue,pp68)を読んでみると
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また、直交表を使う目的は制御因子間の交互作用の有無を検査するためであり、交互作用が大きくて再現性のない結果となったときには、そのシステムは諦めろと言われても、担当者としては、その後どうしたらよいか途方にくれる。
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制御因子間の交互作用が大きかった場合、せっかく苦労して実験したのに、
『そのシステムは諦めろ』と言われたら、誰だって『途方にくれる』でしょう。

そして、もう絶対に品質工学を使ってくれなくなります。

このように、「交互作用が大きいとシステムが不安定」という間違った考え方が、長年に渡り、技術者を苦しめてきました。

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「交互作用が大きいとシステムが不安定」という考え方に対して、皆さん、違和感は無かったでしょうか?
この考え方を、自分の言葉で説明できますか?
『●●さんがこう言っている』と紹介するだけで、きちんと説明することから逃げてこなかったでしょうか?

きちんと説明しようとしたのに、うまく説明できなったのだとしたら、それは、この考え方自体が間違っていたからです。

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ということで、
「交互作用が大きいとシステムが不安定」という考え方からは離れて、以下の考え方で納得のいく説明をしましょう。

「SN比が高い」=「安定」
「SN比が低い」=「不安定」

この考え方なら、自分の言葉できちんと説明できるはずです。
(※これをきちんと説明できるように教育するのが、品質工学を教える人の役割です)

自分の言葉できちんと説明できれば、周囲も納得してくれるはずです。

まとめです。
誰かの言葉ではなく、自分の言葉できちんと品質工学を説明しよう!

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