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■ブログ_プレゼンテーション『マネジメント向け 品質工学の紹介』1)技術開発を終えたはずなのに・・・ [【その他の品質工学関連】]

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プレゼンテーション『マネジメント向け 品質工学の紹介』をブログにてご紹介します。
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・「品質工学の概要をマネジメント向けに紹介したい」
・「増田技術事務所のプレゼンを試しに見てみたい」
・「プレゼン受講後、もう一度プレゼン画面を見ながら復習したい」
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そんな方にお薦めです。

【目次】
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1)技術開発を終えたはずなのに・・・
2)トラブルの原因は2種類ある
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本日の紹介(プレゼン)の目的は、
品質工学の概要を紹介することです。

『なるほど、そういうやり方なんだ』
という概要を知っていただくことを目的としています。
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初芝電気(架空)から重要なお願いです。
【火災事故に至る恐れ】
扇風機の回収にご協力ください

最近よく見るリコールのお知らせです。
リコールが発生すると、技術者は大忙しです。
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技術開発を終えたはずなのに、どうしてリコールに至る事態が発生してしまったのだろう??
このように、市場や工場でトラブル(不具合)が発生して困ったことはありませんか?

市場トラブル(不具合)が発生すると、製品回収や無償修理の対策を講じなければなりません。
・トラブル対策費用が掛かる
・顧客に迷惑が掛かる
・自社ブランドに傷がつく
といった困り事が発生してしまいます。

一方、
工場トラブル(不具合)が発生すると、歩留まりの悪化して、製造現場は大騒ぎです。
・歩留まり悪化によるコスト増
・出荷が遅れ、顧客に迷惑が掛かる
・自社ブランドに傷がつく
といった困り事が発生してしまいます。

これらの困り事は、品質工学で最小化することが可能です。
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品質工学で実現できることは、
【市場や工場でのトラブル(不具合)を最小限にする】
です。

市場や工場でのトラブル(不具合)を最小限に抑えることが可能です。
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市場や工場で発生するトラブルですが、トラブルには必ず原因があります。
そのトラブルの原因ですが、実は2種類あります。

1つ目のトラブルの原因は、『コントロールできるもの』です。
具体的には、『設計条件や製造条件』です。
『設計条件や製造条件』が悪いから、トラブルが発生します。
だから、
品質工学を使って『設計条件や製造条件』を最適化する(良い条件を探す)のです。

2つ目のトラブルの原因は、『コントロールできないもの』です。
具体的には、『ノイズ(誤差因子)』です。
『ノイズ(誤差因子)』が悪いから、トラブルが発生します。
じゃあ、
どうしたらいいのか?
その説明をする前に、『ノイズ』について説明をします。
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『ノイズ』とは、以下の4つに分類されます。
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1. 劣化
2. 環境
3. 材料や部品のバラツキ
4. 使われ方(顧客の使い方)
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各ノイズについて、以下に事例で説明します。
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ハサミなどの事例で、4つのノイズについて説明をします。
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ノイズ「劣化」の説明です。

ハサミの刃を事例として説明します。
ハサミの製造時(つまり新品の時)は、刃が鋭利ですから、切れ味は良好です。
このハサミを1000回チョキチョキと使うと、刃が摩耗してきます。
その結果として、切れ味が悪くなり、お客さんは『切れ味が悪い!』と文句を言います。
切れ味が悪い、というトラブルが発生します。

つまり、切れ味が悪いというトラブルの原因は、ハサミの刃が摩耗(劣化)したからです。
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ノイズ「環境」の説明です。

自動車のワイパーブレードを事例として説明します。
ワイパーブレードは、夏は太陽光に暖められ40℃以上の高温になります。
するとワイパーブレードのゴムが軟らかくなり、フロントガラスにピタッと張り付きますので、拭き取りは良好です。
冬は寒いため-20℃の低温になります。
するとワイパーブレードのゴムは硬くなり、フロントガラスとの密着性が悪くなり、拭き取り不十分というトラブルが発生してしまいます。

つまり、拭き取り不十分というトラブルの原因は、温度(環境)が変化したからです。
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ノイズ「材料や部品のバラツキ」の説明です。
※ここでいうバラツキとは、規格の範囲内のバラツキを意味しています。

曲げ加工を事例として説明します。
曲げ加工において鉄板を90degに曲げる加工をしています。
ワークの硬さが規格の中央値(160HV)ですと、きっちり90degに曲げることができます。
ワークの硬さが規格の上限ギリギリ(185HV)のロットが入ってきた場合、89deg(1deg足りない)というトラブルが発生してしまいます。
ワークの硬さが規格の下限ギリギリ(135HV)のロットが入ってきた場合、92deg(2deg多い)というトラブルが発生してしまいます。

つまり、曲がり不足、曲がり過剰、というトラブルの原因は、材料(硬さ)が規格の範囲内でバラついたからです。
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ノイズ「使われ方(顧客の使い方)」の説明です。

ホッチキスの閉じ性を事例として説明します。
ホッチキスで紙を閉じる際、閉じる速さが速いと閉じは成功する確率が高くなります。
お年寄りや子供は、力が弱いため、閉じる速さが遅くなり、閉じが失敗する確率が高くなります。

つまり、閉じが失敗するというトラブルの原因は、「閉じる速さが人によって異なる」という使われ方に左右されます。
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ということで、
『ノイズ』というコントロールできないものが原因でトラブルが発生します。
でも、
『ノイズ』は最適化できません。
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ハサミの事例でいうと、
新品のハサミが良いことは分かっていますが、使っていくうちに必ず刃は摩耗してきますから、鋭利な状態だけで使うことは不可能です。
つまり、ノイズ「劣化」は最適化できないのです。
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自動車のワイパーブレードでいうと、
夏は拭き取りが良好ですが、冬だってワイパーを使いたいわけですから、夏だけ使うことは不可能です。
つまり、ノイズ「環境」は最適化できないのです。
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曲げ加工の事例でいうと、
ワークの硬さは規格の範囲内でバラつきますので、最適な硬さ(160HV)の材料だけを使うことは不可能です。
つまり、ノイズ「材料や部品のバラツキ」は最適化できないのです。
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ホッチキスの事例でいうと、
閉じる速さが速いと閉じは成功しますが、お年寄りや子供に速さを強制するのは不可能です。
つまり、ノイズ「使われ方」は最適化できないのです。
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ということで、
『ノイズ』が悪いからトラブルが発生しますが、
ノイズは最適化できないから、受け入れるしかないのです。

では、どのようにして受け入れたらいいのでしょうか?
(続きます)
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■→【次の記事

【目次】
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1)技術開発を終えたはずなのに・・・
2)トラブルの原因は2種類ある
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(48hr以内に必ず第1報の返信メールを致します)
   e-mail:info2qe@abox3.so-net.ne.jp
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