SSブログ

「もっといい品質工学」のまとめ [【YouTube】]

more_better_QE.001.jpeg
弊社では、「従来の品質工学」とは異なる「もっといい品質工学」を推進/普及しています。
今回は、両者の(6つの)相違点について説明します。

konodougahayoutubedemo.jpg

----------------------
mottoii.001.jpeg
先ず最初に、「もっといい品質工学」について説明します。

「もっといい品質工学」とは、
----------------------
「従来の品質工学」の考え方を踏襲せず、「誰でも成果が出せる」ことを目指して、品質工学を再構築したやり方です。
----------------------
つまり、「使いやすい品質工学」ということです。
----------------------
more_better_QE.002.jpeg
「従来の品質工学」と「もっといい品質工学」の相違点は6つあります。

【基本機能】
【ロバスト性(安定性)の尺度】
【利得の再現性(交互作用の大小)】
【直交表の種類】
【静特性】
【機能性評価】
----------------------
more_better_QE.003.jpeg
相違点(その1)【基本機能】

「従来の品質工学」は、『基本機能は、とても重要』と考えます。
『品質が欲しければ、品質を測るな!』がスローガンです。

「もっといい品質工学」は、『基本機能は、気にしない』というスタンスです。
ですので、『品質が欲しければ、品質を測ろう!』がスローガンでs.
----------------------
more_better_QE.004.jpeg
相違点(その2)【ロバスト性(安定性)の尺度】

「従来の品質工学」は、ロバスト性(安定性)の尺度が、実は2つあります。
1つ目は「SN比」です。SN比は、高い方が「良」です。
2つ目は「制御因子間の交互作用の大小」です。交互作用は、小さい方が「良」です。
※「SN比」が高い条件が見つかったとしても、「制御因子間の交互作用」が大きい場合は、「悪」という評価になります。

「もっといい品質工学」は、ロバスト性(安定性)の尺度は1つだけです。
それは「SN比」のみです。
※SN比は、高い方が「良」です。
----------------------
more_better_QE.005.jpeg
相違点(その3)【利得の再現性(交互作用の大小)】

「従来の品質工学」は、「利得の再現性(交互作用の大小)」は、とても重要であると考えます。
利得の再現性が悪かった(制御因子間の交互作用が大きかった)場合は、その交互作用を小さくする努力を惜しみません。
例えば、最初に立ち返って、基本機能の再検討を行います。
基本機能の再検討を行っても交互作用が小さく出来なければ、「その技術はダメである」という認定が下されてしまいます。

「もっといい品質工学」は、「利得の再現性(交互作用の大小)」の結果(大小)を素直に受け入れます。
交互作用が大きい場合は、暫定最適条件(直交表実験の中のベスト1)を選べばOK、というスタンスになります。
交互作用について、それ以上の追究はしません。
----------------------
more_better_QE.006.jpeg
相違点(その4)【直交表の種類】

「従来の品質工学」は、「直交表の種類」は、理想の直交表を選択することが推奨されています。
具体的には、以下の2つです。
「混合系の直交表を推奨」
「3水準系の直交表を推奨」
代表的なものは、L18直交表やL36直交表です。

「もっといい品質工学」は、「直交表の種類」は、因子の数や実験規模で選択します。
具体的には、以下の2つです。
「混合系の直交表に執着しない」
「3水準系の直交表に執着しない」
従いまして、全ての直交表がその候補になります。
----------------------
more_better_QE.007.jpeg
相違点(その5)【静特性】

「従来の品質工学」は、静特性はダメで、動特性への検討を推奨されています。
例えば、0点比例式などへの転換が推奨されます。

「もっといい品質工学」は、静特性でOKというスタンスです。
無理に動特性にする必要は無いと考えます。
ケースバイケースで、望目特性や望小特性や望大特性を使います。
----------------------
more_better_QE.008.jpeg
相違点(その6)【機能性評価】

「従来の品質工学」は、機能性評価が大切であると考えます。
機能性評価がきちんとされていれば、これで満足してしまい、その先の直交表実験は任意とされています。

「もっといい品質工学」は、機能性評価は大切だが、これで満足せず、直交表実験まで進むことが重要と考えます。
直交表実験まで進み、最適条件を求めることが大切と考えます。
----------------------
more_better_QE.009.jpeg
以上、「従来の品質工学」と「もっといい品質工学」の相違点について説明しました。

どちらが「良い」「悪い」ではなくて、自分はどう(品質工学を)考えるか?が重要だと思います。
----------------------