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品質工学(パラメータ設計)のYHKとは [【YouTube】]

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品質工学(パラメータ設計)のYHKとは?
実験を失敗させない為の重要なチェックについて、ブログ記事でご紹介します。

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品質工学(パラメータ設計)のYHKとは、以下の通りです。

Y:予備実験
H:本実験(直交表実験)
K:確認実験

これら3つの実験の際、品質工学を失敗させない為の重要なチェックを行っています。
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「Y:予備実験」では、以下の2つのチェックを行っています。
【各ノイズの影響度合いをチェック】
【繰り返しのバラツキをチェック】

それぞれ説明します。
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【各ノイズの影響度合いをチェック】

ノイズ「温度」の予備実験を行い、左のような結果が得られました。
「低温」と「高温」の差が大きいので、ノイズ「温度」の影響は大きいと言えます。
ということで、「温度」はノイズとして採用することにします。

一方、ノイズ「摩耗」の予備実験を行い、右のような結果が得られました。
「無し」と「有り」の差が小さいので、ノイズ「摩耗」の影響は小さいと言えます。
ということで、「摩耗」はノイズとして採用しないことにします。
※影響の小さいノイズを採用して本実験(直交表実験)へ進むのはムダだからです。

このように、各ノイズの影響度合いを調べるチェックをします。
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【繰り返しのバラツキをチェック】

ノイズを与えて繰り返し数(3回)の実験を行いました。

左のような結果が得られた場合、繰り返しのバラツキは小さいと言えます。
よって、この後の本実験(直交表実験)へは、安心して進むことができます。

一方、右のような結果が得られた場合、繰り返しのバラツキは大きいと言えます。
このような場合は、本実験(直交表実験)へ進んだとしても、最適条件は求まりません。
なぜならば、実験をやる度に結果がバラついてしまうからです。
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「H:本実験(直交表実験)」では、以下の2つのチェックを行っています。
【各因子の効果をチェック】
【全ての2因子間の組合せをチェック】

それぞれ説明します。
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【各因子の効果をチェック】

制御因子を直交表に割り付け、実験をします。
その結果として、下のグラフ(要因効果図)を得ることが出来ます。

制御因子「ゼンマイ幅」の効果を見ると、右肩上がりの傾向になっています。
『ゼンマイ幅は効く』ということが分かります。

制御因子「ゼンマイ長さ」の効果を見ると、変化がありません。
つまり、『ゼンマイ長さは効かない』ということが分かります。

このように、各因子の効果をチェックします。
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【全ての2因子間の組合せをチェック】

直交表実験をすると、全ての2因子間の組合せをチェックすることができます。
例えば、L9直交表の場合、2因子間の組合せは全部で54組あります。
その54組の組合せが、L9直交表の9通りの条件の中に全て含まれているのです。
2因子間の(大きな)交互作用があったとしても、9通りの条件のどこかに含まれることになります。

詳細は、YouTubeの紹介動画(https://youtu.be/P5sAqes9nlM)をご覧下さい。
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「K:確認実験」では、以下のチェックを行っています。
【要因効果図の信頼性をチェック】

直交表実験を終え、要因効果図が得られました。
しかし、この時点では、要因効果図の信頼性は「不明」なのです。
よって、この信頼性をチェックするために、確認実験(2条件)を実施する必要があります。

確認実験とは、下のグラフにあるように、「各因子のmax値とmin値の差がちゃんと再現するのか?」をチェックしています。
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まとめです。
品質工学(パラメータ設計)のYHKによって、品質工学を失敗させないためのチェックを行っています。
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