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長野県品質工学研究会の活動報告(2020年8月&9月) [長野県品質工学研究会の活動報告(転載)]

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長野県品質工学研究会
 2020年8月7日(金)に2020年度の第4回研究会をオンライン(Webex)で開催したにて開催した。以下に示す3つの事例発表についてディスカッションした。
【事例発表】
1.「SN比を使わない推定(T法)」 (KOA(株) 守谷敏)
以前,T法による会社の売上予測の報告を行ったが,SN比ηを使わない方法を検討した。
真値と項目値の比例関係が高いと値がよく,比例関係が低いと値が悪くなるものとして決定係数R^2を取り上げた。結果は,ηを使う場合とほぼ同じような推定精度であった。
また,項目選択する場合は,R^2<0.36(R<0.6)は推定に使わないなどのように,項目選択の判断が行いやすい利点がある。ηを使う方法に比べて優れているわけではないが,推定値を求める一つの方法として使うことができる。
2.「多次元MT法で解析してみよう」 ((有)増田技術事務所 増田雪也)
MT法において、正常品のサンプル数が項目数よりも少ない場合の工夫について紹介した。
3.「新型コロナウィルスの感染シミュレーション(4回目)」 (信州大学 岩下幸廣)
新型コロナウィルス感染予測について、その後のデータで前回発表の検証、補足を行った

 2020年9月11日(金)に2020年度の第5回研究会をオンライン(Webex)で開催したにて開催した。以下に示す3つの事例発表についてディスカッションした。
【事例発表】
1.「MT法による衝撃試験機の予知保全」 (長野県工業技術総合センター 古布諭)
衝撃試験機の定期メンテナンスとして、3軸加速度センサを用いて取得される衝撃波形データから特徴量を抽出し、MT法で異常判別できるか検討した。
2.「農業技術者向けにパラメータ設計を紹介する30minのミニセミナーの紹介」 ((有)増田技術事務所 増田雪也)
農業技術者向けにパラメータ設計について紹介するセミナーを紹介した。サツマイモの栽培条件の最適化をテーマとして、以下の3つの重要なポイントについて説明した。
 ・「コントロールできる因子」と「コントロールできない因子」に分ける
 ・「平均値」と「バラツキの大きさ」で評価する
 ・「コントロールできない因子」に影響されない最適条件を求める
3.「新型コロナウィルスの感染シミュレーション(5回目)」 (信州大学 岩下幸廣)
 1、新型コロナウィルスのPCR検査について、ベーズ統計を用いて考察した。単に検査数を増やすと、陽性者の見逃しはないものの、陰性にもかかわらず陽性の判定が増えることが課題である。
 2、前回に続き、感染状況データと今後の予測を報告した。

((有)増田技術事務所 増田雪也 記)
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