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ノイズの効果(N1とN2)が逆転するケースはあるのか? [【YouTube】]

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直交表実験をした結果、ノイズの効果(N1とN2)が逆転するケースに遭遇することがあります。
それを「当たり前」と受け取るか、それとも「何か違和感を感じる」と受け取るか。
今回はそんな話題です。

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制御因子Bについて、B1、B2、B3と振った実験をしたとします。
ノイズは温度です。
「N1:低温」と「N2:高温」で実験すると、左上のような結果になりました。
SN比は、N1とN2の差によって算出されますので、制御因子Bの要因効果図は、左下のような結果になります。

「N1:低温」と「N2:高温」の大小関係を見てみると、「N1:低温」の方が【大】となっています。
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次に、制御因子B4を追加実験してみました。
すると、「N1:低温」と「N2:高温」の大小関係が逆転し、「N2:高温」の方が【大】となっています。
SN比の要因効果図は、B3よりもB4の方がSN比が下がっています。

直交表に制御因子を割り付ける際、B2〜B4の区間(3水準)で割り付けると、SN比の要因効果図の形は山型になります。
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SN比の要因効果図の形は山型になるような区間に制御因子を割り付けるケースは少ないと思います。
よって、このようなN1とN2が逆転するような現象が発生した場合は、念のため「アレッ」と思うことが大切です。

具体的には、以下の点をチェックします。
・実験に不具合はないか?
・測定精度は大丈夫か?
・繰り返しのバラツキは十分に小さいか?
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苦労して実施した直交表実験ですから、思わぬ不具合に気付き、きちんと解析することが重要です。