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QES2014『MTシステムによるタコ釣りの釣果に関する研究』ポスター発表用資料の紹介 [【その他の品質工学関連】]

2014年度の品質工学会 研究発表大会でポスター発表しました資料をJPG画像に変換し、ブログに掲載致します。

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発表番号:【87】
発表日:2014年6月27日(金)→大会2日目です
発表形式:【ポスター発表】
論文表題:『MTシステムによるタコ釣りの釣果に関する研究』
発表者名:増田雪也
詳細論文:9ページ版の詳細論文→予稿集よりも詳細な内容となっておりますので、ぜひご覧下さい。
Q&Aなどの追記:こちら
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5年前からマダコ釣りを趣味としている。
マダコ(以下「タコ」と呼称する)が多く釣れる時期もあれば、釣れない時期もある。また、多く釣れる時期であっても、釣れる日と釣れない日がある。
そこで、勘と経験による試行錯誤の釣り方に見切りを付け、これからの釣りはデータに基づいた検討を行うことにした。
本研究では、タコの釣果に何が効いているのかについて、MTシステム(T法)を用いて検討を行った。その結果、海水温や時間帯等が効いていることが明らかとなった。
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タコエギを用いたタコ釣りでの基本的な仕掛けの構成を示す。
竿はタコ専用の2種類(ソルパラタコ【Major Craft社製】、8本勝負【製造会社不明】)を用いた。リールは、SHIMANO社製のベイトリール「カルカッタ コンクエスト301F」および「カルカッタ201夢屋ダブルハンドル51mm換装)」を用いた。
釣り糸は東レ社製の10号PEライン(強度43kg)を用いた。
タコエギは、増田技術事務所で半自作した「蛸攻 初号機」を用いた。これは市販のイカ用餌木と漁師がタコ漁で使うタコ針(SUS302)を事務所独自の方法で組合せたものである。
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一般的な魚釣りでは、魚が餌をパクッと丸呑みする際、釣り針が魚の口やノドに引っ掛かる。
しかしタコは、吸盤やトンビ(クチバシ)を使って器用に餌を細かくちぎりながら食べるため、通常の釣り方ではタコの口に釣り針を引っ掛けることは殆ど不可能である。
そこでタコ釣りの場合は、【LCHU(ルッチュ)】と呼ばれるSTEPでタコを釣り上げる。
【Look】STEPにおいて、タコに仕掛けを視認させる。
【Catch】STEPでは、タコに仕掛けをキャッチさせる。
【Hold】STEPでは、タコへの針掛かりをより確実にするため、仕掛けを震わせ、タコに仕掛けを深く抱きつかせる。なおこの段階では、タコは仕掛けを抱いているだけで、まだタコの体に針は刺さっていない。
【Up】STEPでは、タコの体に針を引っ掛けるため、一気に仕掛けを引き上げる。
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釣果に効く因子として、どんな項目を設定するかを検討する。
今回のタコ釣りの検討では、釣行回数、釣行月、海水温、潮回り、時間帯、漁港、ロスト数、釣行曜日を項目として設定した。
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潮回りや釣行時間帯のデータは、このように該当するものを「1」、該当しないものを「0」として数値化した。
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T法による推定結果を示す。
相関係数はR=0.75であった。
真値が「0匹」のケースにおいて、推定値がマイナス側に大きく振れる結果となった。
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次に項目選択を実施した。
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釣果を対数変換し、さらに項目選択を実施することにより、推定精度を向上させることができた。
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釣果を対数変換する前の相関係数は「0.75」であったが、対数変換後には「0.79」へと向上した。
さらに項目選択を実施することにより、「0.85」まで向上させることができた。
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釣果に効く項目はご覧の通りである。
海水温が一番効くという結果になった。
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今回の研究では、タコの釣果に何が効いているかについて、T法を用いて検討を行った。
その結果、海水温、時間帯、漁港、ロスト数、曜日が効いていることが明らかとなった。
また、既知データの推定では、相関係数R=0.85で釣果を推定することが可能となった。
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もしも、T法で試したいデータなどありましたら、メール(info2qe@abox3.so-net.ne.jp)にてご連絡いただければ幸いです。

詳細論文(増田技術事務所技報)の追記はこちら
Q&Aなどの追記はこちら

■発表動画をYouTubeにて御覧いただけます
https://www.youtube.com/watch?v=VXsTxmi_DC0
takoturit.jpg



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