SSブログ

長野県品質工学研究会の活動報告(品質工学会誌2019年10月号広場の記事より抜粋) [長野県品質工学研究会の活動報告(転載)]

----------------------
長野県品質工学研究会
 2019年6月14日(金)に2019年度第2回研究会を塩尻インキュベーションプラザ(長野県塩尻市)にて開催した。以下に示す3つの事例発表についてディスカッションした。
【事例発表】
1.「実験計画法について」 ((株)サンコー 井上貴裕)
金属プレスの穴あけ加工時にせん断を長くする最適条件を,L9直交表による実験で求めた。発表後のディスカッションで,使用した因子に金型の摩耗を意味するものが含まれており,それをノイズとすれば,生産を考慮した品質工学的アプローチに路線変更可能とのアドバイスを受けた。
2.「2018年度 NT/C品質工学活動報告」 (日本電産(株) 三宅拓郎)
品質工学に関する、昨年度の社内での活動状況を報告した。また活動の1事例として、接着剤塗布量のばらつき改善の評価結果について報告した。過去の評価、経験等から影響がありそうなパラメータを抽出し、L8直交表を用いて影響度を確認した。結果、塗布機の違いが最もばらつきに影響することが判明した。研究会メンバーより、次のステップとして、塗布機自体に注目してパラメータ設計を実施、改善を進めてはどうか、また今回は塗布量一定の静特性として評価しているが、塗布量を変更して、動特性として評価するのもよい等、貴重な意見をいただいた。いただいた意見を参考に、内部での活動に反映していく。
3.「T法を用いたソフト評価時間予測 進捗報告」 (日置電機(株) 高橋博之)
T法によるソフト評価時間予測ついて、一定の効果が得られる見通しがついたため、社内での運用を開始した。ソースコードを流用して開発したソフトの見積りについて、流用の度合により、誤差が大きくなる懸念がある旨、相談させていただいたところ、現行の全ソース行数の他に、流用したコード行数の情報を付加する方法を提案いただいた。今後、社内の仕組みへ展開する。

続きを読む