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品質工学DXシリーズ「パラメータ設計で役に立つプログラムをLabVIEWで製作」 [【最新ニュース】]

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LabVIEWでのMT法T法のプログラミングに続いて、パラメータ設計で役に立つプログラムをLabVIEWで作ってみました。

パラメータ設計でL18直交表の実験をすると、18通りのデータが求まります。
このデータをデータ解析用のエクセルシートに記入する際、間違って1桁違う数値を記入してしまうことがあります。
1桁違えば、当然SN比の値も大きく異なってしまい、結果的に最適条件が求まらないことにもなります。

このようなケアレスミスを見つけるためには、L18直交表の行毎にデータをプロットするのが一番わかりやすくて簡単です。
ということで、データをプロットするプログラムを作ってみました。

このデータでは、記入ミスは無いようです。

L18直交表のデータは、CSV形式で読み込みます。
※以下の項目は、プログラム内で自動的に判別されるようになっています。
・「SN比の種類」
・「直交表の種類」
・「入力の水準数」
・「ノイズの水準数」

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このデータでは、2行目が変です。
このようなミスは、グラフにプロットしてみないと意外に気がつかないものです。

左にある棒グラフは、L18直交表の18行毎の「新SN比」と「タグチのSN比」と「感度」です。
やはり2行目のSN比が変だということがわかります。
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このデータは、望目特性です。

なお、データにマイナス値がある場合は、自動的にゼロ望目特性で計算されるようになっています。
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L18直交表の行毎のグラフ作成はエクセルでも可能ですが、以下の調整が大変面倒ですので、とてもプロットする気になりません。
・「各行毎に縦軸を調整する」→自動調整では、行毎に縦軸のスケールが異なってしまう
・「入力の水準数を変更する」
・「ノイズの水準数を変更する」

このプログラムを作ったことにより、データのチェックが気軽にできるようになりました。
ケアレスミスによる失敗を排除できれば、品質工学はもっと普及することでしょう。