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【No.4 ノイズと制御因子の設定】 [シリーズ「プレス打抜き加工条件の最適化」]

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ノイズ(誤差因子)を設定します。
プレス打抜き加工のノイズは、いくつか考えられます。
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 ・金型(パンチ、ダイ)の摩耗
 ・金型の温度
 ・試験片の材質
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今回の実験では、「金型(パンチ、ダイ)の摩耗」をノイズとして取り上げることにしました。
これにより得られる最適条件は、「金型の刃先の摩耗」に影響を受けにくいものとなります。
よって、金型の寿命を長くすることができ、コストを削減することができます。


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制御因子を設定します。
L18直交表には、最大で8つの因子を割り付けることができます。
今回は、6つの制御因子しか見つかりませんでした。
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 ・パンチ材質(SKD、超硬)
 ・パンチシャー角(0deg、2.86deg、5.71deg)
 ・クリアランス(20μm、40μm、60μm)
 ・板押さえ力(125N、245N、535N)
 ・打抜きスピード(40mm/s、25mm/s、10mm/s)
 ・潤滑(あり、なし)
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以上の6つの制御因子を、L18直交表に割り付けて実験を行うことにしました。
それでは、6つの制御因子について、詳しく説明していきます。


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制御因子その1は「パンチ材質」です。
試験片を上から打ち抜く【パンチ】の材質を、2種類設定しました。
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 ・SKD(冷間金型用鋼)
 ・超硬
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※下側の金型である【ダイ】の材質は、「SKD」のみとしました。


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制御因子その2は「パンチシャー角」です。
パンチの先端を斜めに加工した角度を【パンチシャー角】といいます。
この【パンチシャー角】を3種類設定しました。
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 ・0deg
 ・2.86deg
 ・5.71deg
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制御因子その3は「クリアランス」です。
上側の金型である【パンチ】と、下側の金型である【ダイ】との間の隙間を【クリアランス】といいます。
この【クリアランス】を3種類設定しました。
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 ・20μm
 ・40μm
 ・60μm
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制御因子その4は「板押さえ力」です。
試験片を打ち抜く際に、試験片を上からギュッと押さえつけています。
この押さえる力を【板押さえ力】といいます。
この【板押さえ力】を3種類設定しました。
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 ・125N
 ・245N
 ・535N
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実際に板を押さえる装置を写真に示します。
赤いバネが縮む力によって、板押さえ力を発生させます。


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制御因子その5は「打抜きスピード」です。
打ち抜く際のパンチのスピードを3種類設定しました。
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 ・40mm/s
 ・25mm/s
 ・10mm/s
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制御因子その6は「潤滑」です。
金型(パンチ、ダイ)および試験片への潤滑油の塗布の有無を設定しました。
 ----------------------
 ・潤滑油の塗布あり
 ・潤滑油の塗布なし
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【No.4 ノイズと制御因子の設定】→【No.5 実験とまとめ】

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